ふじさわかのん写真展『故郷をさがす』

3月に開催する写真展のお知らせです。
3月11日(土)からは、ふじさわかのんさんによる写真展『故郷をさがす』がスタートします。

「故郷」と言われて、皆さんはどんな場所を思い浮かべますか?
生まれ育った土地、昔から縁のある土地、あるいは長い期間暮らした土地。
そういった基準で思い浮かぶ場所のことを自分自身の故郷と呼ぶ人がほとんどだと思います。

作者であるふじさわかのんさんは引っ越しの多い暮らしを送ってきたこともあり、この故郷という存在が自分にとってあまり身近なものではないと感じていました。
ある時、写真を通して小さなヒントを見つけたことをきっかけに「故郷」と向き合いたいと考えるようになったそうです。
自身の記憶を振り返りながら写真を撮ることで、自分なりの答えを導き出す。
答えを見つけるまでのその道のりと、そこから生まれた新たな興味を組み合わせたおもしろい展示内容となっています。

「故郷」というのは街や土地に限らず、”大切な場所”のことを指すのではないかと私は思います。
それはお店であったりコミュニティであったり、誰かがいる場所そのものということもあるかもしれません。
さまざまな出会いと別れが多いこの季節。
この写真展が、皆さんにとっての大切な場所をあらためて振り返るきっかけになれば嬉しいです。
以下、ふじさわかのんさんからのメッセージになります✍️
展示スペース内に登場する参加型のコーナーもぜひお見逃しなく!

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はじめまして、こんにちは。
ふじさわかのんと申します。
この度、photolabo hibiさんで初めての個展を開かせていただくことになりました。

写真展のタイトルは「故郷をさがす」です。
私は故郷(ふるさと)をさがしています。

26歳の私は、これまでに12回の引っ越しをしました。
知らない土地ではじめましての人に出会うとき、「どこの人ですか?」とよく聞かれました。
時にはその質問をされる前に「ここの人じゃないでしょう?」と言われることもあり、いつからか自分はどこの人なのだろうかと考えるようになりました。

生まれた土地には思い入れがなく、育った場所はいくつもある。
引っ越しの多い暮らしを送るにつれ、いつからか故郷がわからなくなっていました。

今回の写真展では、これまで暮らしてきた中で特に思い入れのある町の写真を展示しています。
私にとって、この展示は故郷さがしの第一歩です。

そして、この春に13回目の引っ越しを控えています。
職場も変わり、また新しい人との出会いや暮らしがはじまります。
その時は、迷うことなく自分の故郷について話せるようになっていたいです。

撮影した写真を手元で確認するまでに、様々な工程が必要になるフィルムカメラ。
時間をかけてでも残したい写真はなんだろうと考えたときに、この町の景色がふと思い浮かびました。

私にとって、フィルムカメラで写真を撮るということはとても特別なことです。
またこの景色が見たい、あるいは誰かに共有したい。
そう思った時にシャッターを切ってきました。

見に来てくださった方と故郷や思い出を共有して、改めて自分にとっての故郷を考える機会にしていきたいです。

展示スペースの一角に、参加型のコーナーを設けています。ぜひあなたの故郷についてもお聞かせください。
皆さまのご来場をお待ちいたしております。

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ふじさわかのん写真展『故郷をさがす』
2023.3.11(sat)-3.26(sun)
12:00-19:00 ※火曜・水曜定休

在廊日などお知らせはこちら ▶︎ @mochabreads

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