適正露出で撮れば、キレイな写真に仕上がる!
お久しぶりです。店主のエツコです。
梅雨に入って、皆さんからお預かりするフィルムの中身もしっとりと梅雨らしい写真が多くなってきました。
晴れた日にはどうしてもスカッと爽やかな写真が撮りたくなりますが、梅雨はあじさいなどこの時期ならではの雰囲気の写真も撮りたくなりますよね。
ところで、皆さんは写真を撮る時にその場所の「光」や「明るさ」を観察したことはありますか?
いわゆる「露出」の話になるのですが、実は最近、露出アンダー気味に撮れてしまっているフィルムをよく見かけます。フィルムの持ち味を引き出すためには適正露出で撮影するのが良いとされていますが、極端に露出オーバーだったり露出アンダーだったりすると色味や像に濁りやくすみが出てしまうのです。
せっかく撮った写真も、きれいに撮れていないと少しがっかりしてしまいますよね。
そこで、天気が悪かったり、日陰などでの撮影で露出アンダー気味になってしまいやすい今の時期だからこそ、撮影時に気をつけてほしい点をまとめてみました!梅雨もそろそろ後半ですが、これからお出かけの予定がある方はぜひ参考にしてみてください◎
1.【 露出による仕上がりの違い 】
はじめに露出が写真の仕上がりにどんな影響を与えるのか、ざっくり説明します。
下の3枚は、同じカメラとフィルムを使い、その場でそれぞれ異なる露出で撮影した写真です。
①適正露出
↑まずは適正露出で撮った写真。肌色や白い服、葉っぱの緑色などがきれいに出ています。
②露出オーバー
↑次に露出オーバー(適正よりも明るめ)で撮った写真。違いをわかりやすくするために、今回は思いっきりオーバー気味に撮ってみました。適正露出の写真とくらべて、像や色味に濁りが出ていますね。
③露出アンダー
↑さらに、露出アンダー(適正よりも暗め)で撮った写真。全体的に黒くくすんだ仕上がりになり、肌色などもあまりキレイに出ていません。このように露出が明るすぎたり暗すぎたりすると、上の写真のように仕上がりにかなりの差が出てくるのです。
2.【 露出計を使ってみましょう 】
露出をできるだけ失敗しないために、私が普段から気をつけていることは次の2つ。
「撮影時に、いま自分が見ている場所の明るさや光の具合などを観察すること」
「露出計を使うこと」
良いロケーションや被写体に出会った時や、最高な光が射してきた時にはついついテンションが上ってしまい感情の趣くままにシャッターを切ってしまいがちですが(私もよくやってしまいます。笑)
一呼吸置いてクールダウンし、周りの環境や光をよく観察してみてください。
いま晴れているのか曇っているのか、明るい場所なのか暗い場所なのかなどを注意深く見るだけでも露出設定のためのヒントになります。
また太陽の向きに注意してみたり、日陰のときは光が当たっている場所を意識してみたりすると、より一層自分が撮りたい写真に近づくかもしれません。
つぎに露出計です。
特に機械式のフィルムカメラは自分で露出を設定する必要があるのですが、そんな時にあると便利なのが露出計!露出計は適正露出を簡単に測ることができるので、露出オーバーや露出アンダーなどの失敗も減らすことができます。
露出計が内蔵されているカメラであれば、それを使うのが一番早くて簡単ですが、もし露出計が付いていなかったり壊れていて使えない場合におすすめしているのがスマホの露出計アプリです。
私が普段使用している一眼レフには露出計が付いているのですが、他のカメラには付いていないためいつもアプリで露出を測っています。
個人的に使いやすいなと思っているのは「LiteMateFree」という無料のアプリです。アプリを起動して露出を測りたい場所の写真を撮り、その写真を元に露出を自動計算してくれます。めっちゃ便利!
他にも「ASLightMeter」、また有料ですが「連続露出計」というアプリもおすすめです。実際に使ってみて、自分に合うものを見つけてもらうのがいいと思います。いろいろ試してみてくださいね!
ちなみに逆光や室内、天気がよくない時などには、私はいつも露出計で測った数値よりも少しだけ明るめに設定して撮影しています。
撮影場所などによっては、露出計で測った設定でも若干暗く撮れてしまうことがあるので気持ち明るめに撮るようにするとほぼ確実です。
「自分の撮った写真が色味がきれいに出ていない」という方は、露出に気をつけるだけでかなり仕上がりが変わると思います。最初は少し面倒かもしれませんが慣れればとても簡単なので、ぜひ実践してみてくださいねー!
以上、店主・えつこがお送りしました!